http://morita.pro/html/chosho.htm#8
健康の大原則は、適切な睡眠、正しい食事、適度な運動です。そして、体調が悪かったら医療機関に早めにかかり、症状がなくても人間ドックやガン検診を受けることです。しかし、これらは誰もが知っていることで、あまりに当たり前すぎるため、本(書籍や雑誌の特集)にもならなければ、テレビやラジオで何度も放送されるようなこともありません。
このような時代の背景のなかで、私はなにができるのか、発想を180度、変えてみました。世のなかには、単純で楽な健康法はないはずです。それよりも、 「健康のために“やってはいけない”こと」を徹底的に調べ上げ、それらの情報をつぶさに伝えること、そして、その一つひとつを 遵守していただいたら、正しく健康に導けるのではないかと思ったのです。そこで、医学情報のなかでも可能なかぎり最新で、医学的根拠に富むものを数年かけて集大成してみました。
医学的根拠(エビデンス)には、レベル段階というものが存在しています。本書でいう 「これをやったら早死にする」という 50の習慣(行為)のなかには、それをしていない 数千人と、それを行った数千人とのあいだで有意な差があり、効果に確証が得られているものもあります。これが最もレベルの高い情報です。しかしながら、なかには一定水準の医学的論理展開が考えられるので、「これをやったら早死にすることは間違いないだろう」といったレベル段階の若干低めのものも含まれています。ただし、そういうものであっても本書執筆にあたっては、「医師100人に聞いたら 90人以上が賛成してくれる内容だろう」と考えられるものだけを厳選しています。
そもそも健康とはどういうことを指すのでしょうか。世界保健機関(WHO)の「健康」 の定義は次のとおりです。
「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」。すなわち、本来、健康とは「病気であるか否か」といったことだけではないのです。本書では、死期を早めかねない間違った習慣を取り上げつつ、精神的にも、社会的にも 満たされた状態を送れるようなアドバイスをしています。とくに若い方々に知ってもらいたいものとしては、「お酒の飲み方」 「男女の上手なつき合い方」 「運動の仕方」 「スマホの使い方」など、興味を持って読んでいただけるのではないかと思っています。
本書を読むことで、あなたのこれからの長い人生の生活の質を向上し、長寿に導く一助となれば幸いです。