ようこそ医療ジャーナリスト・医学博士、森田豊の公式ブログへ。

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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2010年7月24日土曜日

熱中症についての概説

以下の番組で、熱中症について概説しました。概説内容を列挙します。
日本テレビ、DON!、スタジオ生出演、2010年7月20日
日本テレビ、スッキリ!!、2010年7月20日
TBSテレビ、ひるおび!、2010年7月20日
ニッポン放送、上柳昌彦のごごばん!、2010年7月22日
J-WAVE、Shellyのkiss and hug、2010年7月24日
テレビ朝日、やじうまサタデー、2010年7月24日

●熱中症とはどんな病気なのか?日射病や熱射病との違いは?
熱中症とは、高い気温や高い湿度の環境で体内の水分や塩分のバランスが崩れたりするなどして引き起こされる症状の総称です。熱中症の中でも、軽度から中度のものでは、めまい、失神、筋肉痛、頭痛、嘔吐などです。重症なものでは、意識障害、高体温などをしめし、この重症なものを、日射病とか熱射病と呼んでいます。
●熱中症を発症する場所ですが、外で運動している時に発症すると思われている方が多いのだが、実は、室内が多いのか?
室内の発症が一番多いのです。窓を閉め切って、風通しがないところで、水分摂取をしないと、家の中で容易に熱中症は生じてしまいます。とくに老人に多いという報告がありますが、家の中だから熱中症にはならないと、油断していることが背景にあります。家の中でもこまめに水分摂取が必要です。
●特に、幼児は注意した方がいいのか?
もともと幼児は体温調節機能であり、かつ、大人よりも体の水分が少ないので、脱水に陥りやすい。晴天時は地面に近いほど気温は高くなるので、地面に近くにいる幼児は特に注意が必要。ベビーカーを触れてみればわかるが、地面からの照り返しの温度のため、高温になっている。
●幼児の場合は、クーラーのきいた車の中でも熱中症になることもあるのか?
1,後部座席は比較的エアコンがききにくい
2,チャイルドシートで座高が高くなり後部窓から直射日光が後頭部にあたりやすい
3,チャイルドシートに固定されていると背中に熱がこもりやすい
4,長距離移動の際に急なトイレを心配して水分を控えるため脱水症状になりやすい
●高齢者に、熱中症が多い理由?
高齢者では、体温調節機能が低下しているし、容易に脱水に陥りやすいという背景がある。また、高齢者は、汗がでにくい、喉の渇きや暑さに敏感でないといった特徴もある。
●では、具体的には、どんな予防法があるんでしょうか?
1,日陰に入る
2,帽子をかぶる
3,水分をこまめにとる
水分といっても、汗には、塩分も含まれているので、スポーツドリンクなどの塩分が含まれているものを補給することが重要。喉が渇いたと感じたときは既に体重の2%以上(50KGの人なら1リットル)の水分が失われている状態。喉の渇きを自覚する前に水分補給することが大事。外出するときには、スポーツドリンクを持参することが重要。
●もし熱中症になったときの対応策は?
1,意識があるか確認する。なければ救急隊を要請。熱中症の症状があるか確認する(めまい、失神、吐き気、倦怠感、筋肉痛、大量の発汗、高体温、おかしな行動など)
2,患者を涼しい場所へ、,楽な姿勢をとらせ衣装をゆるめ服を脱がせる
3,太い血管がある、首の横、脇の下、股間に冷たいペットボトルなどをあてて全身を冷やす
4,水分を自力で摂取できるか確認、飲めるならスポーツドリンクを与える。自力で水分摂取できなければ即、医療機関へ搬送する
●熱中症は命に関わる危険な症状だが、きちんと対策をとれば防ぐことができる。
正しい措置を行えば命を救うこともできるのでおちついて行動することが大事。

2010年7月5日月曜日

「日本テレビ、DON!」に生出演


7月5日、お昼の番組DON!で、「医学都市伝説を大解明」という話題で、スタジオ生出演しました。MCの中山秀征さん、徳光和夫さん、西山茉希さん、レッド吉田さん、ノンスタイルさんらに、鋭く突っ込まれて、有意義で愉快な30分でした。
http://www.ntv.co.jp/don/index.html