ようこそ医療ジャーナリスト・医学博士、森田豊の公式ブログへ。

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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2011年3月15日火曜日

大震災のこと(日本テレビ、DON!、私のコメント)

本日、日本テレビ、DONにて、大震災の医療面に関してスタジオ出演しました。放送直前に、強い放射能が拡散された情報が入りました。
●放射能の拡散について?
一連の原子力発電所からの放射能の拡散の情報ですが、昨日夜(午後9時37分)に1時間あたり3.1ミリシーベルト、そして、本日での情報では、400ミリシーベルトとの報告です。人が通常の環境で、1年間に受けるのが2.4ミリシーベルトであることや、白血球の減少などを生じる放射能が、250ミリシーベルトであることを考えると、大変、強い放射能が拡散されていることは事実です。健康に影響を生じる数値ですが、あくまで、原子力発電所付近での計測値ですし、また瞬時の計測値ですので、今後の評価が待たれます。
●我々は、何をどうしたらいいのか?
以下は、現時点では、屋内退避の指示が出ている原発周囲20~30kmの方々が行うことで、それ以外の人たちが、今すぐ行うことではありませんが、知識として知っておいた方がいいことは以下の通りです。今後、放射性物質がさらに強く広く検出されるようなら、 
(1)自宅などの建物から外にでない。
(2)外の空気が入らないように、ドアと窓をしめる。換気扇も使わない。
(3)外出時は、ぬれタオルで、鼻や口をおおうことも意味がある。皮膚は露出させない。
(4)また、外から建物の中に入る際には、汚染された心配のある衣類を、家に入る前に脱いで、ビニール袋にいれて、袋の口を縛るなどの配慮が必要です。
しかし、上記は、すべての国内の方々が今すぐすべきということではなく、今後のために、知識として知っておいてほしいことです。
●その他
その他、、震災後72時間以上が経過しているので、生命維持のための水分、塩分の重要性や、また、被災地のみならず、国民全体が、強いストレスに暴露されていて、心的外傷後ストレス障害の可能性もあること、避難場所での健康管理などについてもコメントしました。
●ともわれ、最も肝心な放射能漏れを日本のみならず、世界の技術を駆使して止めることが重要です。