ようこそ医療ジャーナリスト・医学博士、森田豊の公式ブログへ。

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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2011年10月26日水曜日

ひるおび!、gloobeのKEIKOさんのくも膜下出血

39歳の若さで、くも膜下出血になったKEIKOさん。
本日のTBS、ひるおび!、冒頭コーナーでは、くも膜下出血について概説しました。
くも膜下出血は、脳卒中の一つで、脳卒中には、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血があります。脳梗塞、脳内出血は、お年寄りに多い病気ですが、くも膜下出血は、30代、40代で働きざかりの方々にも少なくありません。突然、今まで経験したことのないような激しい頭痛(ハンマーや金属バットで殴られたようなと言われています)と、嘔吐で発症します。くも膜下出血が起こる80~90%の方は、脳動脈瘤といって、脳の動脈に瘤があることが原因で、そこからの出血が多いのです。対処法としては、脳ドックで、脳動脈瘤がないかどうかを調べておくことをお勧めします。KEIKOさんは、小室哲哉さんの迅速な救急搬送のおかげで、一命をとりとめました。順調な回復を切願します。
ちなみに、脳卒中のうち、くも膜下出血は、女性に多い病気です。女性は、本来、女性ホルモンによって長い期間、血管の老化や動脈硬化の進行が抑えられているのですが、なぜか、くも膜下出血は女性に多いのです。その仕組みはわかっていません。