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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2011年11月3日木曜日

ひるおび!、寒暖差アレルギーとは


今日のひるおび!では、最近、『寒暖差アレルギー』と呼ばれつつある状態について解説しました。
この時期、急激な気温の変化が原因で、鼻水、鼻づまり、くしゃみなど、いわゆるアレルギー性鼻炎のような症状が出てくる人が多くなっています。これは、鼻の奥の細い血管が、気温の変化にともなって、自律神経の影響で、収縮したり、拡張したりすることで、鼻の粘膜にダメージを及ぼすためと考えられています。鼻から吸われる空気に一日のうちでも温度差があることが原因ですが、足や下半身からの冷えが原因で起こることも報告されています。こういった急激の気温の変化が原因で生じるアレルギー性鼻炎のような状態を、寒暖差アレルギーと呼ばれつつありますが、その多くは、医学的には、血管運動性鼻炎のことと考えられます。アレルギー性鼻炎と違って、目に症状がないことが特徴です。
寒暖の差がある空間を出入りするときは、マスクを付けること、また、その日の気温や、自分の体調に合わせて、温度調節できる服装(カーディガン、マフラー、腹巻き、ひざ掛け)などを準備して、寒暖差に備えることが大切です。特に足や下肢の冷えやよくありません。