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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2011年8月23日火曜日

竹脇無我さんの小脳出血

竹脇無我さんが、小脳出血でお亡くなりになりました。
10年以上、糖尿病を患っていたようです。糖尿病の場合は、動脈硬化を起こしやすく、血管の壁も、もろくなって、脳出血を起こしやすい傾向にあります。さらに、ここ数日の気温の大きな変化が、脳出血を起こす引き金となった可能性もあります。
気温の大きな変化、特に急に寒くなりますと、交感神経などの自律神経が高ぶって、血管が収縮したり、血圧が高くなりやすいのです。季節の変わり目には、このような気温の変化が、脳出血を引き起こす一つの原因と報告されています。脳出血は、気温が下がり出す9月ごろから多くなり、冬には、屋内から屋外の温度差も生じるので発症しやすくなります。
小脳出血では、他の脳出血と同様に、頭痛、嘔吐、めまいなどの症状が出ますが、特徴的なのが、運動失調といって、意識はしっかりし麻痺もないのに、立つことや歩くことができなくなることです。しかし、竹脇さんのものは、生命に関わるほど、広い範囲に出血していたことが示唆されます。
本日のTBSテレビ、ひるおび!で、コメントしました。