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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2011年8月11日木曜日

ひるおび!、夜間熱中症


異常な猛暑が続いています。昨日も、上地雄輔さんのイベント会場で多数の熱中症患者が搬送されました。
本日のTBSテレビ、ひるおび!では、夜間熱中症などに注目しました。
東京都監察医務院の昨年の調査では、熱中症により命を落とされる方の死亡時刻は、昼間と夜間で大きな差がないことがわかりました。建物の壁や天井に、昼間に蓄えられた熱が、夜に放射熱となって、室内にながれこむことによります。壁に使われている材料がコンクリートの場合、温まりやすく冷めにくいので、夜になって、熱を放出するんです。対策としては、夜間も通風をよくし、適切に扇風機や冷房を使用する、枕元に水分を置き、夜間の暑さにも厳重注意をする、などです。特にお年寄りは、暑さや喉の渇きを感じにくいので注意が必要です。
また、物事に夢中になる人、我慢強い人ほど、熱中症になる可能性が高く、用心深く、冷静な人は、熱中症に対する対応も適切であると考えます。とはいえ、炎天下のスポーツなどは、我慢強さが要求されますので、自分自身の熱中症対策を客観的に評価するだけでなく、周囲の人の配慮も、熱中症対策には肝要です。