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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2011年8月5日金曜日

松田選手の心筋梗塞

サッカー松田選手が、34歳の若さにして、心筋梗塞と診断され、お亡くなりになられたことは、大変残念です。
ニッポン放送、あさラジ(8月4日)、TBSテレビ、ひるおび!(8月5日)にコメントしましたが、一般的に、心筋梗塞になりやすい危険因子というのは、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などを合併していたり、運動を普段からしていなかったり、喫煙者であったりということです。通常は、40歳以上で発症します。
松田選手に関しては、この年齢で心筋梗塞を発症することは、極めて稀なケースとしか言いようがありません。榊原記念病院の伊東春樹先生(循環器内科)も、珍しいケースと話しています。一流運動選手の突然死は、年間数例は報告されていますが、その背景のほとんどはブルガダ症候群であり、肥大型心筋症、冠攣縮性狭心症による場合もあるようです。