ようこそ医療ジャーナリスト・医学博士、森田豊の公式ブログへ。

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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2016年11月19日土曜日

アサヒ芸能、ドクターXの舞台裏!、医療監修として取材をうけました


今週のアサヒ芸能、米倉涼子「ドクターX」の舞台裏!。
医療監修として取材を受けました。

【ドクターXとの出会い】
ドラマの医療監修を手がけている、現役医師であり医療ジャーナリストの森田豊氏はこう語る。「まず最初に、『女性医師を主人公にしたドラマを作りたい』という内山さんらスタッフの皆さんに、医療の現場の実態についてお話しする機会がありました。そこで、午後5時できちんと帰る、働いたら働いた分だけ報酬を得るといった、私の考えていた『本来あるべき医師像』をいろいろお話したところ、制作側が考えている『大門未知子』像と一致するということで、医療監修の正式な依頼が来たんです」

【フリー医師が増えたことなど、ドラマの時代背について】
「以前は、大学卒業後の新人医師の研修は、大学病院で行うのが主流でしたが、04年からは民間・公的病院を希望する場合が多くなってきました。すなわち若手医師が大学病院を敬遠するようになってきたのです。」
「若手医師が臨床の研鑽をあまり積めない大学病院での研修をさけることで、教授が絶大な権力を持つ医局講座制が崩壊し始めました。その影響で、ちょうどドラマが始まる少し前くらいから、フリーランスの医師という存在が、世に出始めたんです」

【医療監修の仕事内容について】
「ドラマのリアリティを“適度に”保つことが、医療監修の仕事。フィクションですから、すべてがリアルである必要なないけど、患者さんに不快な思いをさせたり、『そんなこと絶対にありえない!』と思われたら、ドラマとしてダメだと思うんです。なので、『この病気でこんな症状が出るはずない』とか、『この治療では決して治らない』といった、医学的に間違っている部分を、台本段階で十分に検討しています。

【大門未知子の魅力について】
「仕事を効率化して、無駄なことを『いたしません』っていう姿勢は、今の社会のどこであれ求められているんじゃないかと思います。医療界において、権力闘争に加わらず普段から手を動かして患者さんを治し続ける大門未知子は、“医療の原点”に戻った医師。だからこそこんなにも支持されるのでは」